■電脳人語(参)
[初出]広島大学IMD-OB会誌「ちからこぶ」31号 2000/12/23発行
『旧き佳きとき、Long Long Ago 20th Century』
…なんてね。
1年前に書いたことが当たり前になってしまう今日この頃です。
この原稿の第一回で、
「INS24時間テレホーダイが先か、専用線の格安化が先か、
ケーブルTVインターネットのセキュリティ強化が先か…。
それとも他に何か出てくるか?」
なんて書いてるんですけど、どれも実現してるも同然じゃありませんか。
「他の何か」というのはたぶん、ケイタイでしょうか。ザウルスの虜。(笑)かも、家電かもしれない。
何だかまた、パーソナル化・専用機化の波が来てるような気がするのは私だけ?
以前、ワープロ専用機が個人用として進化して行ったように。
その後、ワープロはパソコンへと統合されて行ったけれど、今回はどうなるのだろう?
ワープロがパソコンに置き変わって行った時も、
互換性などの問題を考えたらパソコンの方がいいだろうと思いつつ、
けれど本当に「何でもかんでもパソコン」でいいんだろうか、という引っ掛かりがあった。
自分のしたいこと・できることに見合うなら、何も無理に汎用に合わせる必要はないのでは。
自分が欲しいだけのものを得られるなら、何だっていいのではと。
結局、いろいろ試行錯誤はしてみたものの、当時のワープロの機能や使いみちは、
パソコンに取って変わられる範囲内でしかなかったのでしょう。
もっとも、ケイタイやPDAやゲーム機やウェブTVやネット家電は、
パソコンなんかを競合相手とは思ってないかもしれないけれど。
そう言えば、今年のケイタイの宣伝文句は何だか昔懐かしい。
「単音→FM音源・PCM音源」
「256色・65356色カラー」
?年前のパソコンの宣伝文句を見てるようだね(笑)。
分化したり統合したり、大きなうねり小さな波を繰り返して、次はどんな物が出てくるのでしょう?
そして、今年、私がもうひとつ気になった(行きたかったよぉ)のは、
ロボット展示会「ROBODEX」の開催。
階段を登るホンダのアシモくん(何故、くん付けするのだ?)やパラパラを踊るSONYのちっちゃいの。
2003年のアトムは無理かもしれないけど、2015年のジェッターマルスは可能かもしれないなぁ、
なんて思えてきた。
レイバーやガンダムはできるだろうか?(マルチちゃんもいいぞ)
私も含めて、30代〜40代のエンジニアは、
アトムやドラえもんや仮面ライダーやキカイダーやヤマトや巨大ロボットがインプリンティングされていて、
その頭で仕事をしているのかもしれないね。無意識のうちに、毎日、
ドラえもんのポケットから出てくる物を開発しているのかも。
余談だけど、文部省に「宇宙科学研究所」(笑)が設置された時、
短絡的に文部省を受験するぞ〜と思った人はいるはず…だよね。え、いない? 私だけ? うそっ。
…って言ってても、最近の仕事はもっぱらMS-DOSやVAX時代のプログラムのWindows移植だったりする。
前の時代から後の時代への橋渡しだと思えば、良い仕事かもしれないが。
電子名簿を整理して穴埋めがまるまる1頁できちゃったので、つらつらと今年を振り返ってみました。
「旧き佳きとき」も終わりますね。
2000.12 (さと)
サイト初掲載日:2001/02/10(Sat)
ココログ移植日:2004/11/03