■いいコト見っけ!アレ・コレ・呉 (11)
KU!Re?呉楽部〈呉TMOメルマガ〉第26号(2006/01/26発行)掲載

今年は何通年賀状を出しましたか? そして何通もらいましたか?
パソコンやケータイのメールで年賀状という人も増えてきていて、手書きの年賀状を出す数は年々減ってきているようですね。
手書きじゃないから、パソコンやケータイを使っているから、気持ちが伝わらないということはないとは思うのですが…。

昨年のゴールデンウィークのこと。飛び石連休で旅行の予定もなく、のんびり過ごしていたある日の午後、付けっ放しのTVで始まった、セーラー万年筆「ペンクリニック」のドキュメントに、私は釘付けになりました。

セーラー万年筆は、明治44年に呉で創業した日本を代表する万年筆メーカーです。その天応工場の万年筆職人さんが、メーカーを問わず万年筆修理するのが「ペンクリニック」(日本全国各地のデパート・文具店で開催)。
夫から20年以上も前に贈られ、もう何年も放置して使えなくなってしまっていた万年筆をペンクリニックに持ち込む女性。仕事仕事で家庭を顧みなかった夫に不満を持ちながらも定年まで連れ添い、夫婦2人の生活になった今。
ふと思い立って修理した万年筆が文字を書けるようになった時、まるで万年筆が思い出を綴り始めたかのように会話が始まり、「妻には感謝していた。けれど、どう表せばいいのか分からなかった」と語る夫。
長い長い間、万年筆に密かに込められていた心が、修理という魔法によって、気持ちを伝え始めていったのです。

万年筆は、文字を書く単なる道具に過ぎない。
でも、そこに何かを伝えようとする人の心が込められた時、万年筆そのものが、そして書き出される言葉が、気持ちを伝えてゆく。
それは、パソコンやケータイであっても同じこと。
メールでは時に、誤解や行き違いが生まれることもある。それでも心を込めてメールを書こう。伝えようとする心を込めるなら、きっと気持ちは伝わってゆくと信じて。
ドキュメントを見てそんな思いが胸に広がったのを、年賀状を受け取った、このお正月に思い出したのでした。

(番組内容は記憶で書いているため不正確な箇所もあると思います)

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ペンクリニックの詳細情報はセーラー万年筆HPで
⇒⇒ http://www.sailor.co.jp/