■いいコト見っけ!アレ・コレ・呉 (2)
KU!Re?呉楽部〈呉TMOメルマガ〉第5号(2004/08/26発行)掲載

珈琲好きが高じて自分で焙煎をするようになった友人がいる。ある日、帰宅すると、郵便受けが珈琲の香りでいっぱいになっていた。その友人から珈琲豆が届いたのだ。
早速開けて、アイスで飲むと、味はさらりと、でも苦みがきりっときいて、猛暑のこの夏の暑さを一瞬忘れさせる一服の清涼剤となった。そして、ホットで淹れ てみると、アイスの時に気づかなかった、強すぎないけれどきちんとした旨みが味わえた。この珈琲には、あの友人の好みや、ひょっとしたら人柄も表れている のかなぁなんて、ふと思った。

中通2丁目「昴珈琲店」の製品に、「キング・オブ・アイス」というアイスコーヒー用の豆がある。黒光りして、見るからに苦みばしったいい珈琲! そ の豆から抽出して紙パックに詰めたリキッドコーヒーが売られている。味は濃く、ほどよく苦く、これが一度飲むとやみつきになる。
こんな珈琲の作り手・売り手はどんな人たちなのだろう?

「昴珈琲店」は自家焙煎珈琲豆小売店。喫茶店として始められてから45年、珈琲豆小売店としても25年以上、呉で長く愛されている。私はこのメルマ ガに原稿を書くようになるまで、駅などで売っている「海軍さんの珈琲」しか知らなかったため、そういったお土産物を中心に製造している会社と思っていたの だが。

お店に初めて行ってみると…。わぁ、珈琲豆がずらりと並んでいる。中には『いりたて』なんて札を立ててあるものもある。うふふ、珈琲をはじめ飲みもの好きの私としては、唇の端がゆるんでくる。
どれを選んだらいいんだろう。知ってる名前の豆を選ぼうかな、ちょっと冒険して初めての味も体験してみたい。お店の中をあっちへこっちへ。掲示してある珈琲の味チャートを眺めてみたり。

珈琲やお茶は嗜好品。自分の好きな味を選んで、好きなように飲めばいい。
でも、だから迷いも出てしまう。好きだからこそ、欲も出る。自分が美味しいと思っているこの味は、本当に美味しく淹れられているのかな…? この味が一番好きと思っているけれど、世の中にはもっと好みにあう美味しいものがあるのかも…?
そんな時、珈琲好き・お茶好きの友人たちと集まって、わいわい好みを話し合いながら飲むと、他愛のない無駄話も楽しくて、そして、自分の知らない味を教えてもらえたり、自分の好みを再確認できたりもする。

昴珈琲店のスタッフは、そんな友人たちのように、気軽にざっくばらんに話ができて、その上、珈琲に対する知識と熱い気持ちをしっかり持っている人たち。
「普段どんな珈琲飲んでますか? 他メーカーの商品名でも言ってもらってかまわないですよ。そこから、お好みの味を見つけられると思います。
例えば『苦い』のが好きと言っても、人によって苦さの感覚は違うから、苦い珈琲好きな僕は、その人にとっては苦過ぎるものを薦めてしまった失敗もありますよ(笑)。」
「好きな人だったら、毎日必ず飲むものでしょう? だから、食事と同じ、いや、それ以上に安全なものを自分も飲みたいし、飲んでもらいたい。」

「お茶しましょ。」「珈琲淹れようか。」
そんな言葉で、ホッとなごんだり、ワクワクしたり。
珈琲は、好きな人間にとっては1日たりとも欠かせない『こころの栄養素』なんだと思う。

暑い夏もあと少し、アイスコーヒーで乗り切って。夜、リリリと鳴く虫の声に気づけば、あったかい珈琲の欲しくなる季節がやってくる。
秋の夜長に合う珈琲って何かな? 「昴」のスタッフに聞きに行ってみようかなぁ。
珈琲には、人と人とのつながりを深めるチカラもあるのかも。